top of page

「手打ち破り」のタマは殺らねェとな!『実話ドキュメント』(平成24年11月)

  • 執筆者の写真: 横山孝平
    横山孝平
  • 8月15日
  • 読了時間: 5分

 どんなに納得のいかねェことがあっても、一度「手打ち」が行われちまえば、たとえ親が殺されていたとしても、その恨みは全部呑み込む。それが、不良の生き方だ。反発すれば「手打ち」のために奔走してくれた人たちに牙を剥くってことになっちまうからな。逆に相手が「手打ち」の条件を守らなかったり、言いがかりをつけてきたら、こっちは正々堂々とそのタマを殺りに行けるってもんだ。「手打ち」ってのはそんなギリギリのところで行われる。


 むかし、そんな「手打ち」条件の解釈の行き違いで命のやり取りに発展しちまったケースもあったな。事件に関わった人間を破門するってことが条件だったにも関わらず、相手側の言葉を手前勝手に解釈して、なかなか若いモンを破門しなかった親分が殺されちまった。男と男の約束ってのは、そういうモンだろ? 違うか? それは、国と国との取り決めも同じだと思うんだけどな。抗争の終わらせ方だって、その後の補償だってそうだろう。


 日本と韓国の関係も、オイラからすりゃ、あちらさんの「手打ち破り」じゃねェの? って感じなんだけどな。でも野田っちはあれだろ、APECとかいう義理場でそんなのもおかまいなしに、韓国の親分さんと握手しちまったんだろ? 情けねェよな。


 ちょっと難しい話だけど、日本と韓国の「手打ち」についておさらいしてみるか。


 大日本帝国は明治43年に韓国(当時大韓帝国)を傘下におさめたんだ。それは日本が清国との抗争に勝利したことによるもんだ。それまで韓国は清という国の奴隷みたいなもんだった。これから解放してやることで韓国は、日本の傘下に入った。韓国も世界の一等国民になった瞬間だぜェ。それまでの韓国の王族は日本の公族・華族として迎えられた。いってみれば、子ではなくて、いきなり舎弟になれたんだ。韓国の皇帝が「一切の統治権を完全かつ永久に日本に譲与する」これが、韓国が日本の直参になる取り決めだった。


 それを受けて日本は、教育やインフラ整備など莫大な資金を韓国に投入し、本国と同じように発展させていった。教育もそうだ。韓国人に日本の名前をつけちまったのは、オイラはちとやり過ぎだったと思うけどな…。


 それから月日が流れて、日本は欧米諸国との抗争に突入していった。小さい国が、世界統一を目論む白人たちと懸命に戦ったんだけど、最後には原爆やら無差別爆撃やらで、おんな子どもまで殺されちまい、敗戦ってことになった。もちろん、韓国(当時は日本人だったけどな)の人々も舎弟として、日本の軍人として懸命に戦ったんだけどな。特攻隊で死んでいった人もいるんだ。その遺書なんて読むと涙でてくるぜ…。


 ところが、日本が抗争に負けた途端に韓国はなぜか、勝ったアメちゃんたちのほうにすり寄っていって、力を誇示しようとはじめたんだ。負けた日本とは関係ねェってな。アメちゃんは、ある程度理解を示して「解放国民」なんて言葉を使ったけど、実際には、日本と戦ったわけじゃねェし、抗争の「手打ち」にも関係のない「第三国」なんだけどな。戦勝国には入れてもらえなかったってことだ。


 でも韓国の人たちは、これを独立した日「光復節」として毎年8月15日に祝っている。今年もその日に、有名芸能人が竹島に泳いで渡ったってのは、前号で書いたな。独立したことを、あたかも日本との戦いに勝ったようにして、日本で傍若無人に振る舞う「第三国人」に当時の警察が手を焼いたってこともあった。あの時はあれだろ、警察は仁俠勢力に治安維持を頼んだんだよな。オイラも映画で観たぜ。ヤクザが警察を守ってたよな。カッコよかったよ。それがいまじゃ暴排で仁俠を潰しちまおうって勢いだからな。こいつらも「義理」ってのをしらねェ。そんなんだから、こんどは愚連隊勢力に治安を乱されちまうんだ。皮肉だよな…。


 で、前置きが長くなっちまったが、その第三国となった韓国と日本の「手打ち」ってのが「日韓基本条約」という戦後補償のことだ。日本がアメちゃんの占領から抜け出て、昭和40年に締結したもんだ。手打ちの仲裁人はそのアメちゃんだった。


 日本が韓国を舎弟にしたそれまでの取り決めをいったんチャラにして、韓国を独立したものにしてやろうってのが大前提だった。その中で、日本に住んでる朝鮮の人の永住権とかを含めて、日本は莫大な経済援助をすることになった。もちろん、直接戦ったわけじゃねェから、抗争の賠償はなかったけどな。これで、日本と韓国のあいだの過去の出来事はすべて「手打ち」になったはずだった。


 けどよ、韓国はこの当時「いわゆる従軍慰安婦」ってのをきちんと把握してなかったから、あらためて補償しろってのが、いま大きな問題になってんだ。

 きっかけは、元日本軍人の証言だとか『朝日新聞』の報道だとか、それを真に受けた河野洋平って国会議員の談話なんかが根拠にされてるけどな。それからだろ、韓国が騒ぎ出したのは。


 でもよ、韓国のオッサンが言ってるの聞いたぜ。「本当に同胞女性が連れ去られるようなことがあったなら、日本兵を殺してでも断固阻止した! パカにするな!」って。本当は、韓国にとって恥ずかしいことなんじゃねェか?


 たしかに戦争中には、慰安所ってのがあったのは事実だ。でもよ、それも需要と供給ってのがあって、そこには金銭も介在したんだろ? 日本人もいたし、韓国人もいただろう。韓国の女衒がその金で家を建てたって話もあるし、いまじゃ日本軍がちゃんと給料として金を支払った明細書も出て来てるしな。それに女郎さん自身が、お国のために体張ってたって物語もあるぜ。


 当事者じゃねェオイラが言うだけじゃ、なんの説得力もないかもしれねェが、これから歌舞伎町で働いてる韓国の風俗嬢も、あとで「慰安婦」だったなんて言われちゃシャレにならねェからな。


 まぁ、問題はアメちゃんの仲裁で「手打ち」が済んだと思ってる日本と「手打ち破り」の韓国が現実にあるってことだ。なおかつ韓国は竹島を奪ってコトを構えてる。あちらの親分は天皇陛下にもケンカ売ってんだ。


 そんな時に、野田っちはなんであちらの親分と握手しちまうのかね。 


 こっちもそろそろ、野田っちらに「逆縁」ってカードを切らなきゃならねェな。

最新記事

すべて表示
暴力も時代によってかわるのか?『実話ドキュメント』(平成25年3月)

オイラがまだ明るく素直な野球少年だった頃は、監督に殴られても「ありがとうございます!」なんて言ってた。〝愛のムチ〟なんて言葉もあったな。先輩からのケツバットは日常茶飯事で、椅子に座るのがイヤになるくらい腫れあがったもんだ。そのトラウマか? いまじゃ、おネェちゃんのオシリをペ...

 
 
どうせ直参にはなれねェんだ!『実話ドキュメント平成25年2月号』

オイラがその立場だったら、やっぱり同じように日本の衆議院議員選挙と韓国の大統領選挙にタイミングを合わせてカマシいれるよな…。でもそれじゃ、あまりにもわかりやすくなっちまうってんで、北の三代目は「発射期間を延期する」なんてダマシかけてきたりしたけど、あっさり衛星だか、弾道ミサ...

 
 
群雄割拠ってかんじだけど…『実話ドキュメント』(平成25年1月)

群雄割拠ってかんじだけど…  けっして良い方向にいくとはかぎらねェけど、なんか政治が動き出すって感じだな。  関西じゃ「維新」っていう右翼の専売特許だった言葉を看板にして、知事だったか市長だったかわからねェけど、橋下っていうイケイケが若い衆をけっこう集めて吠えてるよな。...

 
 

©2019 by BY ANY MEANS NECESSARY。Wix.com で作成されました。

bottom of page